クリアファイルの知恵袋
- ここが凄い!クリアファイルの秘密
一般的に使用されるクリアファイルは一見シンプルな作りのようで、そのディティールには書類を取り出しやすいように細かな工夫が凝らされています。その秘密をご紹介いたします。
●クリアファイルに施された工夫
【上部にある半円の切り込み&下部の三角形の切り込み】
クリアファイルの上の方には、半円に取られた部分があります。
そして下部接合面にも三角形の切り込みがあります。
上部の切り込みは、「指掛け」と呼ばれるものです。薄いクリアファイルは静電気を帯びやすいため、重なり合ったところがひっつきます。
指掛けを作成することで、クリアファイルをめくりやすく、書類を入れやすくしているのです。さらにこの指掛けは、中身が入った状態でかかる力を分散させ、変形するのを防いでくれるという意味合いもあるものです。
下部にある三角形の切り込み。これも力を分散させる働きがあります。
クリアファイルの下部接合部分は、書類等の負荷に対して弱い箇所です。
裂けてしまうのを防ぐためにあの切り込みは必要なのです。
●クリアファイルは何故反ってしまうのか
クリアファイルを棚などに立てて保管していたら、いつの間にか反って、曲がってしまっていることがありませんか?
クリアファイルは立ててスリムに書類を保管できることがメリットなのに、反ってしまっては中身が落ちやすくなってしまい用を成しません。
この反る現象を、クリアファイル業界では「カール現象」、または「花開く」などと呼びます。外側へ反るのでこの名称になったと言われています。
さて、この現象の原因は、中身の印刷物にあります。挟んでいる書類にプリントされているインクが完全に乾ききっていない状態だと、クリアファイルの素材とインクが化学反応を起こしてしまうのです。
クリアファイルに使われているポリプロピレンと、インクに含まれる揮発性有機化合物が反応してしまう訳です。一度反ってしまうとこの現象は元に戻らないので、書類を入れる際はインクが乾燥しているかどうか、よく確かめてからにしましょう。